システム運用の引継ぎと引継ぎ項目について紹介

「システム運用を引き継ぐ際は、どの項目を共有すべき?」
「そもそもシステム運用の引継ぎとは?」

という疑問をお持ちではありませんか?

本記事では、そんな疑問の解決に役立つ内容を
・システム運用の引継ぎに関する基礎知識
・システム運用の引継ぎ時に押さえておく項目
・システム運用の引継ぎを行う際のコツ
の順番に解説していきます。

システム運用の引継ぎの際に、重要になる項目を把握できていないと、引継ぎ作業に時間がかかったり、疑問が生じやすくなったりするので注意が必要です。
システム運用の引継ぎを検討している人には役立つ記事になっていますのでぜひご覧下さい。

なお、システム引継ぎをお急ぎの方は、ぜひ下記サービスページをご覧ください。
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システム運用の引継ぎとは?

システム運用の引継ぎとは、「社内で運用しているシステムの管理と責任を他の担当者や部署などに移管するプロセス」のことです。

一般的にシステム運用の担当者が退職・異動したり、新たな外部ベンダーに委託したりする際などに引継ぎ作業が行われます。

システムを引き継ぐ方法は、「社内の新規担当者に引き継ぐ方法」か「システム運用を手掛ける外部ベンダーに委託する方法」に大きく分けられます。

引継ぎの際に重要になる項目を把握できていないと、引継ぎ作業に時間がかかったり、疑問が生じやすくなったりするので注意が必要です。

システム運用の引継ぎに関する基本的な知識は、以下の記事で解説しています。

関連記事:システム引継ぎの方法や必要項目、注意ポイントについて解説

ここでは、システム運用の引継ぎを「ドキュメントの引継ぎ」と「スキルトランスファー」に分けて解説します。

ドキュメントの引継ぎ

設計構築期間に作成したドキュメントから、運用時に必要なものを精査して引継ぎをします。

ここでは、システム運用に欠かせないドキュメント(仕様書)を4つに分けて紹介します。

システムに依存しない資料

システムに依存しない資料には、セキュリティポリシーやドキュメントの命名規則などが挙げられます。

他にも、顧客への対応ノウハウをはじめ、社外コミュニケーションのルール、報告フローなどがある場合、忘れずに共有する必要があります。

こういったシステムに依存しない情報を共有することで、後任の担当者は、スムーズに業務に取り掛かることができるでしょう。

インフラ関連資料

ここで言うインフラとは、システムを支える基盤のことです。

具体的にインフラ関連資料を説明すると、ネットワークやサーバー、データベース、IPアドレスに関する構成書・設計書が該当します。

サーバー障害が発生した際、構成書・設計書に記載されている情報が必要になる場合もあります。

アプリケーション関連資料

アプリケーションには、サーバーサイドにインストールされているアプリケーションなどがあります。

アプリケーション関連資料とは、アプリケーションの構成書や設計書、機能仕様書などのドキュメントのことです。

開発に必要だったアプリケーションと、運用に必要なアプリケーションのドキュメントを分けておくと便利でしょう。

運用設計資料

運用設計とは、システムが問題なく作動するように業務の内容や運用ルール、運用方法について決めておくことです。

運用設計資料には、運用設計書や運用フロー・運用手順書などが挙げられます。

複雑で説明が必要なドキュメントに関しては、追加で資料を用意しておくと良いでしょう。

スキルトランスファー

システム運用の引継ぎにおいては、ドキュメントだけでなく、スキルトランスファーを行う必要があります。

スキルトランスファーとは、メンバー間で知識を伝達することです。

ここでは、必要なスキルトランスファーを3つに分けて紹介します。

運用方法の確認

新規担当者に対して、基本的な担当業務となる「システムの運用方法」について共有しましょう。

いきなり細かい点を説明しても全体像がつかめず、定着しにくいため、最初はシステム運用の全体像や流れなどの大枠から説明することが大切です。

システム運用には、日常的に取り組む定例業務と、臨時で対応する非定例業務がありますが、どちらの運用方法についても共有しておきましょう。

製品の勉強会

新規に導入する製品がある場合、アプリやインフラ担当が中心となって勉強会を実施しましょう。

具体的には、製品の仕様や機能について説明します。

既存で利用している製品がある場合でも、メジャーアップデートをしているのであれば、製品の勉強会を実施しておいた方が良いでしょう。

(下記で紹介する)システム仕様使用の説明会の開催日程を踏まえながら、2〜3回の開催を目指してスケジュールを組むことをおすすめします。

システム仕様の説明会

システム仕様の説明会では、システムの仕様をはじめ、現状や課題、今後の方向性などを共有します。

システム運用を行う上で重要な内容になるので、システム開発に関わっているメンバーにも参加してもらうと良いでしょう。

メンバーに参加してもらう場合、スケジュールを調整する必要があるので、引継ぎ完了日を踏まえた上で余裕を持って日程を設定しましょう。

システム運用の引継ぎ時に押さえておく項目は?

システム運用の引継ぎを実施する場合、押さえておくべき項目がいくつか存在します。

ここでは、システム運用の引継ぎにおける「準備項目」と「引継ぎ項目」に分けて解説します。

引継ぎにあたっての準備項目

システム運用の引継ぎに向けて、準備するべきことを把握しておきましょう。

引継ぎの計画を立てる

システム運用の引継ぎをスムーズに実行するためには、引継ぎの計画を立てることが重要です。

どれくらいの期間で引継ぎ作業を完了させるか、いつまでに何を引き継ぐかなど、全体のスケジュール感を整理します。

引継ぎの完了日から逆算して考え、システム仕様の説明会や製品の勉強会などを早めの段階でセッティングすることをおすすめします。

誰が引き継ぐのかを明確にする

基本的なことですが、誰が引き継ぐのかを明確にしておきましょう。

さらに、引き継いだ後に疑問点やトラブルについて質問できるように、社内・社外メンバーの連絡先をまとめておくことをおすすめします。

説明会での課題管理・申し送り事項をまとめる

説明会の前に、説明会で伝える課題管理や申し送り事項をまとめておきましょう。

必要に応じて資料を作成しておくと、内容を理解しやすいです。

引継ぎ書の記載項目

引継ぎ書を作成する際は、以下の項目を含めることをおすすめします。

業務内容の洗い出し

業務の全体像を把握してもらえるように、業務内容をリストアップしましょう。

さらに、それぞれの業務の目的も併せて説明することで、より理解が深まります。

ドキュメントの洗い出し

システム関連のドキュメントは一覧にしてまとめておくことが大切です。

一覧にしておくことで、後任の担当者が必要なタイミングで、スムーズにドキュメントにアクセスすることができます。

システム概要の洗い出し

システム概要とは、システムの前提知識のことです。

例えば、開発経緯や開発時期、運用期間、開発コスト、保守契約の内容、トラブルの内容などをまとめます。

システム概要を洗い出すことで、システムについて理解を深めやすくなるでしょう。

関係者の洗い出し

システムの引継ぎ書には、関係者の連絡先についてもまとめておくと良いでしょう。

トラブルの内容によって、連絡すべき関係者が異なるケースもあるため、その点についても記載しておくことが大切です。

業務の流れ

業務の流れについて具体的に説明しましょう。

業務の流れとあわせて、その業務が必要な理由や他の業務とのつながりについても説明してください。

なお、定型的な業務と非定型的な業務を分けて考えることが大切です。

課題やトラブルの洗い出し

システム運用において起こり得る課題・トラブルについてもリストアップしておきましょう。

事前にどのようなトラブルが起きるか把握できていれば、トラブル発生時もスムーズに対応することができます。

システム運用の引継ぎを行う際のコツ

それでは、システム運用を成功させるためにはどうすればいいのでしょうか?

文章のみの引継ぎ資料を作成しない

引継ぎ書を作成する際は、文章のみにならないように注意してください。

自分は理解できたとしても、読み手が理解できないと意味がありません。

図や表、キャプチャなどを挿入して、わかりやすい資料を作成しましょう。

重要なポイントは色を変えるなどして工夫するのも良いでしょう。

現在のサービスレベルと引継ぎ後のサービスレベルを比較する

サービスによっては、土日、夜間、問い合わせ1時間以内に対応するなどの契約をしていることがあります。

しかし、後任のレベルによっては1時間以内に対応することが難しい可能性もあるでしょう。

そういった場合は、1時間から3時間に時間を設定し直す、翌営業日ではなく翌々営業日に変更するなどして、サービスレベルを調整しましょう。

疑問点が生まれた場合について考えておく

疑問点が生じた場合、どのように対応するか考えておきましょう。

引継ぎが完了したからといって、いきなり全ての運用方法を理解できる訳ではありません。

そういった場合は、どのドキュメントを参照すればいいのか、誰に質問すればいいのかなど、事前に考えておくことをおすすめします。

不安があれば外部に委託する

社内で引き継ぐのに限界があると感じたら、外部ベンダーを利用すると良いでしょう。

外部ベンダーの中には、システムの開発から運用、保守まで一貫してサポートしているベンダーもあります。

もちろん、外注コストはかかりますが、システム運用に関して専門知識を持ったプロに対応してもらえるので安心です。

外部に委託するならフェアシステムがおすすめ

今回の記事では、システム運用の引継ぎに関する基礎知識、システム運用の引継ぎ時に押さえておく項目、システム運用の引継ぎを行う際のコツについて解説しました。

システム運用の引継ぎを行う場合、準備項目のほか、引継ぎ書の記載項目についても明らかにしておきましょう。

「確認する項目がたくさんあって大変」と感じている企業の担当者は、外部ベンダーに委託すると良いかもしれません。

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